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1 中小企業の成長支援について

 新型コロナウイルス感染拡大の影響が、本県経済に大きな打撃を与えており、ポストコロナを見据え、企業活動の活性化を図り、県内中小企業が力強く成長していくための支援が不可欠である。
 新型コロナウイルス感染が再び猛威を振るう中、製造業も厳しい状況に立たされている。本県において製造業は地域経済と雇用を支える基幹産業であり、本県経済の発展に向けては、ものづくり技術や強みを活かして、新たな付加価値の創出や生産性向上を図る取組への支援が重要になる。
 また、デジタルトランスフォーメーションの推進も不可欠であり、劇的な環境変化に取り残されずに競争力を維持していくためには、スピード感を持った取組が求められている。
 さらに、「新しい生活様式」への対応を踏まえて、非対面・無人化のニーズが急増し、DXの推進は避けて通れない。
 私は、コロナ禍を契機として求められるDXや「新しい生活様式」への対応、自社の強みを活かした新たな取組を後押しすることで、企業の成長を促し、ポストコロナ時代の強い産業づくりを進めていただきたいと思う。
 県では、本県経済の発展に向け、今後、中小企業の成長支援にどのように取り組まれるのか、所見を伺う。

答弁 知事
 森繁議員の御質問のうち、私からは、中小企業の成長支援についてのお尋ねにお答えします。
 新型コロナウイルス感染症による、本県経済への影響の長期化が予想され、早い段階から影響を受けていた飲食などのサービス業のみならず、本県経済を牽引する、ものづくり企業においても先行きへの懸念が広がっています。
 私は、こうした懸念を払拭し、本県経済の発展を図るためには、ものづくり企業の経営をしっかりと下支えするとともに、コロナ禍を契機とした社会変革の動きを的確に捉え、新たな付加価値を創出することが極めて重要と考えています。
 このため、企業経営の下支えとして、県制度融資を拡充するとともに、新しい生活様式に対応した事業環境の整備や新製品開発等の取組を「中小企業再始動支援事業」により後押しをするなど、事業活動の継続・発展を支援してきました。
 さらに、感染症拡大の影響により工場の稼働率や売り上げが減少した、ものづくり企業に対し、経営資源を有効に活用しながら、自社の強みを活かした新事業展開による販路拡大への取組を支援することとしています。
 また、新たな付加価値の創出については、国における、社会全体のデジタル化推進の動きに呼応し、企業活動におけるデジタルトランスフォーメーションの加速化に取り組んでいきます。
 まず、IoT技術の活用により、県産業技術センターに設置されている、中四国・九州でトップレベルの3Dプリンターなど関連機器のリモート利用を見据えた取組を促進することなどにより、ものづくり企業のデジタル化を推進します。
 また、企業が独自にネットワークを構築できるローカル5Gや、AI等の未来技術を活用した、先導的事例となる「やまぐちスマートファクトリーモデル」の創出に向けた実証実験も進めています。
 私は、国の政策にも呼応しながら、「ポストコロナ時代」を見据えたイノベーションの創出加速化により、県内中小企業の成長と本県経済の発展に向けて、全力で取り組んでまいります。
 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。

2 スポーツを通じた地域の活性化について

 新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、様々な大会が中止や延期されるという、異例の事態となった。
 レノファ山口の試合の他、多くの集客が見込める、サイクル県やまぐちのシンボルイベントなど、様々なスポーツイベントの中止、延期などが続いたため、本県の交流人口は減少し、地域経済に大きな打撃を与えている。
 こうした状況を打破し、ウィズコロナの時代における地域活性化を図っていく一つの手段として、スポーツの役割は、極めて大きく、地域資源とスポーツを掛け合わせたスポーツツーリズムの取組が有効であると考える。
 本県には、豊かな自然資源などがあり、これを活用したマリンスポーツや登山など、地域のインフラの特性等を最大限に活用できるスポーツを資源とし、新たな魅力を創出することにより、県内外から多くの誘客を図り、地域の活性化に寄与していかねばならないと考える。
 コロナウイルス感染症対策の必要性も踏まえ、県として、交流人口の拡大に向けて、今後、スポーツを通じた地域活性化にどのように取り組んでいくのか、伺う。

答弁 部長
 スポーツを通じた地域の活性化についてのお尋ねにお答えします。
 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、外出自粛やイベントの中止・延期等により人々の交流が縮小する中、地域の活性化を図っていくためには、スポーツの持つ多様な力を活用した交流人口の拡大を図ることが必要と考えています。
 このため、県としては、スポーツイベント等を活用した交流の促進を図るとともに、本県の豊かな地域資源を活かしたスポーツツーリズムの推進に取り組むこととしています。
 まず、イベント等を活用した交流の促進については、県内トップスポーツチームであるレノファ山口や、アクト西京等と連携し、感染状況を見ながら、ホームゲームにおける選手との交流や観光PRの実施などを検討してまいります。
 また、「東京2020(ニーゼロニーゼロ)オリンピック・パラリンピック」に向けては、市町と連携を図りながらキャンプ地誘致を推進し、県民との交流を進めるとともに、訪れた関係者やサポーター等の県内周遊にもつなげていきたいと考えています。
 次に、地域資源を活かしたスポーツツーリズムの推進については、「サイクル県やまぐち」の取組として、豊かな自然を活用したルート整備やサイクルエイドの設置等の環境整備を進めるとともに、自転車での周遊マップの作成等により、県内外からの誘客の促進を図ることとしています。
 また、コロナ禍において、自然体験への需要が高まる中、新たに、アウトドアスポーツの振興を図ることとし、お示しのマリンスポーツや登山など、多様なコンテンツを発掘するとともに、中核となる人材の育成等を進めてまいります。
 県としては、今後とも、こうした取組により、市町、関係団体と一体となって、スポーツを通じた地域活性化に積極的に取り組んでまいります。

3 女性の活躍促進について

 国では、女性活躍推進法をはじめ保育の受け皿整備などに取り組み、女性就業者数は7年間で約330万人増加した。
 しかし、新型コロナウイルスの影響もあり、女性就業者数は、今年4月に減少に転じ、家庭と仕事との両立のため非正規で働く女性が大きく影響を受けたものと考えられる。
 一方、大企業などへのアンケート結果では、「管理職への意欲を持っていない」と回答した女性は59.2%を占め、その理由は「仕事と家庭の両立が困難」というものが多い。
 女性が自分の価値観を大事にしながら、多様な働き方や生き方の選択ができる環境の構築が大切ではないか。
 県では、やまぐち女性活躍応援団を設立し、県内事業所で女性が活躍する環境づくりを目指す取組がスタートした。
 女性が働きやすい、魅力的な環境が作られれば、女性管理職等の比率も向上し、県外流出の防止にも役立つと考える。
 女性の県内定着を促す取組や、就職後も女性がキャリアアップできる環境づくり、雇用形態にかかわらず多様な働き方の選択ができる環境づくりなど、女性活躍の取組を一層促進していくことが重要と考えるが、県は今後どのように取り組まれるのか、所見を伺う。

答弁 部長
 女性の活躍促進についてのお尋ねにお答えします。
 人口減少や少子高齢化が進む本県において、地域を支える人材を確保し、地域の活力を維持・発展させていくためには、女性が活躍する社会を実現していくことが重要です。
 このため、県では、「やまぐち維新プラン」の重点施策に「女性が輝く地域社会の実現」を掲げ、女性の活躍促進に積極的に取り組んでいます。
 特に、就労の場においては、女性が県内企業に就職して働き続けられるよう、女性が活躍できる体制整備や働きやすい環境づくりなどの取組を進めているところです。
 具体的には、まず、女性が活躍できる体制整備については、女性管理職の登用を促進するため、民間で活躍する女性管理職によるアドバイザー制度を設け、管理職を目指す女性社員に対して相談支援を行っており、今年度からは、他社への派遣により、その充実を図っているところです。
 また、女性の活躍が企業の成長や人材確保に繋がることから、経済団体等と連携し、経営者の意識改革に向けたセミナーを開催しています。
さらに、女性活躍の取組を全県に幅広く波及させていくために、お示しのとおり、このたび、経済5団体、大学リーグやまぐち、県市長会・町村会のトップによる「やまぐち女性活躍応援団」を設立したところです。
 今後、各団体での取組の普及促進や情報共有を図るとともに、10月からは、応援団と連携して女子大学生等を対象としたセミナーを開催し、企業での女性活躍の取組紹介や女性社員の体験発表などを通じて、県内企業の魅力を伝え、若い女性の県内定着に繋げていきたいと考えています。
 次に、女性が働きやすい環境づくりについては、仕事と家庭の両立支援等に取り組む企業を「男女共同参画推進事業者」として認証し、その取組内容をホームページ等を通じて広く紹介することにより、認証事業者の拡大を図ってまいります。
 また、今年度から新たに、1日4時間以下の超短時間勤務から始め、ライフステージに応じて就業時間を拡大できる求人を創出し、企業とのマッチングを支援するなど、女性の多様な就業機会の確保に取り組んでいます。
 県としては、今後とも、女性が更に意欲を高め、持てる力を十分に発揮できるよう、関係団体や事業者等と連携を図りながら、女性の活躍を一層促進してまいります。

4 農業用ため池による災害の未然防止について

 農業用ため池は、特に西日本に多く分布し、本県にも8,638箇所のため池が存在している。
 平成30年西日本豪雨による農業用ため池の決壊等を受け、国は「今後のため池対策の進め方」を取りまとめ、昨年7月には、ため池の適正な管理体制の整備を目的とした「農業用ため池の管理及び保全に関する法律」が施行された。
 この法律では、ため池所有者等に県への届出を義務付けているが、届出が進んでいない。本県においては、5月末現在で6割の届出にとどまっている。ため池の廃止や改修は、土地所有者など関係者の同意が前提となっており、工事を前に進めるためにも関係者の割り出しを急ぐ必要がある。
 本年6月には、防災工事等の集中的かつ計画的な推進を図るため、「防災重点農業用ため池に係る防災工事等の推進に関する特別措置法」が成立した。県は指針に基づき「防災重点農業用ため池」を指定し、防災工事等の推進計画を策定するほか、土地改良事業団体連合会に協力を求めることができ、県、市町、連合会の連携による、早期の計画策定、事業着工が待たれる。
 そこで尋ねる。法律環境の整備により、農業用ため池の防災工事の推進が期待される中、災害の未然防止に向け、県としてどのように取り組まれるのか所見を伺う。

答弁 部長
 農業用ため池による災害の未然防止についてのお尋ねにお答えします。
 農業用ため池の災害を未然に防止するためには、ハード・ソフト両面からの適切な対応が重要であることから、これまで、老朽化ため池を1,631箇所整備するとともに、梅雨入り前の点検パトロールや、市町が行うハザードマップの作成支援などに取り組んできたところです。
 とりわけ、昨年7月に施行された「農業用ため池の管理及び保全に関する法律」に基づき、ため池管理者などに県への届出手続きを進め、本年8月には、決壊時に人的被害を与えるおそれのある防災重点農業用ため池について、届出が完了しました。
 しかしながら、防災重点農業用ため池以外のため池については、権利関係が不明確かつ複雑なものなど、相続調査が必要なため池も多く残されています。
 こうした中、本年6月には、防災重点農業用ため池の防災工事等を集中的かつ計画的に実施するための特別措置法が成立したことから、今後は、適正な保全管理体制の構築と防災工事の両面で、防災・減災対策を強力に進めてまいります。
 まず、適正な保全管理体制の構築に向けては、未届のため池について、登記事務に精通した専門家を活用し、相続調査を強化するとともに、ため池管理者などへの個別訪問などにより、届出手続きの促進を図っていきます。
 次に、防災工事については、現在行っている、防災重点農業用ため池を対象とした老朽化等の調査結果を踏まえ、浸水想定区域内にある重要施設の状況により優先順位を付け、今年度末までに、特別措置法に基づく防災工事等推進計画を作成することとしています。

5 あおり運転の取り締まり強化と被害防止に向けた意識啓発について

 あおり運転の取締り強化と被害防止に向けた意識啓発について、警察本部長のご所見を伺う。

答弁 本部長
 あおり運転の取締り強化と被害防止に向けた意識啓発についてのお尋ねにお答えします。
 いわゆるあおり運転につきましては、意図的に危険を生じさせる極めて悪質・危険な行為であり、断じて許されるものではありません。本年6月施行の改正道路交通法により、「妨害運転罪」が創設、厳罰化が行われ、これによる抑止効果も期待されているところです。
 県内では、改正法の施行後、妨害運転罪を適用した事案の発生はありませんが、議員お示しのとおり、取締り強化と被害防止に向けた意識啓発を一体としての取り組みを一層推進していく必要があると認識しております。
 まず、あおり運転の取締り強化についてですが、県警察では、あおり運転等の悪質・危険な運転が関係する事案を認知した場合には、ドライブレコーダーや第三者の目撃情報などの客観的な証拠資料の収集等を適切に行い、妨害運転罪を含めたあらゆる法令を駆使し、厳正な捜査を徹底してまいります。
 併せて、あおり運転を未然に防止する観点から、車間距離不保持等の道路交通法違反について、積極的な取締りを推進しているほか、悪質・危険な運転に関しては、県警察のホームページ内にあるEメール受付窓口で情報提供を呼びかけています。
 また、悪質・危険なドライバーを早期に道路交通の場から排除するため、あおり運転をしたドライバーに対する迅速な行政処分を推進してまいりたいと考えております。
 次に、被害防止に向けた意識啓発については、議員お示しのとおり自衛という観点からも、
 「ドライバーは、相手に対する「思いやり・ゆずり合い」の気持ちを持って判断し、行動すること」
 「あおり運転を受けた場合には、安全な場所で停車し、車外に出ることなく、直ちに110番通報すること」
 「ドライブレコーダーを設置することが、あおり運転の未然防止と違反の認定にも有効であること」
 などについて、様々な場でしっかりと周知していくことも重要です。
 県警察では、運転免許証の更新時講習やドライバー向けの講習などにおける交通安全教育のほか、県警察のホームページ、メルマガ、ラジオ・テレビ放送を活用した広報啓発や関係機関・団体等と連携した交通安全イベントなどの取り組みを通じ、県民の皆様への周知に努めてまいります。
 県警察においては、今後とも、あおり運転のない安全な道路交通の実現に向けた取り組みを一層推進してまいります。

6 認知症行方不明者の捜索態勢の充実・強化について

 本県における認知症による行方不明者の捜索態勢の充実・強化に向けて、県警としてどのように取り組むのか、御所見を伺う。

答弁 本部長
 認知症による行方不明者の捜索態勢の充実・強化についてのお尋ねにお答えします。
 県警察において、昨年、認知症又はその疑いがあるとして受理した行方不明者は192人で、前年よりも29人多く、更に、統計のある平成24年と比べて約2倍に増えるなど、全国と同様に年々増加する傾向にあります。
 その行方不明者のほとんどは、警察や関係機関の捜索等により無事に発見されておりますが、一方で、未発見の方や残念ながらお亡くなりになって発見されるケースがあることも事実です。
 議員お示しのとおり、今後も高齢化の進展に伴って、認知症を患う行方不明者の更なる増加が予想され、その捜索体制の充実・強化は非常に重要な課題であると認識しております。
 そして、これまでに対応してきた事例から、行方不明になられた方々を安全に保護し、ご家族の元にお帰りいただくために特に重要となるのは、早期の発見であると考えております。
 早期発見を図るため、県警察では、人命の安全を最優先に、認知症又はその疑いがある方の行方不明の届出を受理した際は、可能な限りの警察官を動員するとともに、各警察署等への手配や、警察犬、ヘリコプターの投入を図るなど組織的な対応により捜索活動を行っております。
 更に、警察だけではなく、タクシー会社や警備業者、郵便局などのご協力をいただくための手配を行うとともに、各市町で構築されている「徘徊高齢者発見・保護のためのネットワーク」、通称「SOSネットワーク」へも情報提供等を実施して発見時の通報依頼を行っております。
 行方不明者の確実な発見と保護を図るためには、今後も初動活動の充実と地域での高齢者を見守る目を増やす取り組みを進めることが何よりも大切です。
 このため、市町や関係機関・団体に対しては、SOSネットワークへの登録の拡充や捜索訓練への参加を働きかけるなど、更なる連携の強化を図ってまいります。
 また、認知症を患う方のご家族に対しては、行方不明時の速やかな届出やGPS端末の活用を呼びかけてまいります。
 県警察といたしましては、今後も、ご家族や県民の皆様の御協力を得ながら、認知症による行方不明者の捜索態勢の確立に努めていく所存です。

1 eスポーツの普及促進について

 本年2月議会において質問をし、従来のスポーツを中心とした取組を着実に推進しながら、eスポーツを含む新たなスポーツの活用を図っていく必要があると述べた。
 今年度は、県内各地のスポーツイベント等で、eスポーツ体験会等が実施されたと聞いており、多くの県民に触れる機会を提供していただき感謝申し上げる。
また、国体史上初となるeスポーツ大会が文化プログラムの一環として行われ、会場には多くの観覧者が来場するなど、大きな注目を集めた。
このように全国的に盛り上がり、注目されているeスポーツは、実生活にも良い影響を与えられる可能性を有し、障害、性別、年齢を超えて楽しむことができるユニバーサルな文化ともいえる。
 本県においては、民間団体が中心となってeスポーツの普及啓発、促進を行っているが、行政が本気で取り組んでいる事例は全国的に少なく、今年度実施したように官民共同の取組を更に充実、強化することで、本県の発展に寄与する大きな可能性があると考える。
そこで、本県におけるeスポーツの普及促進について、今後どのように取り組まれるかご所見を伺う。

答弁 部長
 eスポーツの普及促進についてのお尋ねにお答えします。
 世界的に大きな盛り上がりを見せたラグビーワールドカップに続き、東京オリンピック・パラリンピックの開催も間近に控え、全国的にスポーツに対する関心が高まりを見せています。
 こうした中、eスポーツは、お示しのとおり今年の茨城国体で都道府県対抗戦が行われるなど、社会的な認知度が高まっているとともに、年齢や性別等に関係なく楽しめ、人々がスポーツに親しむきっかけとなることから、県としても普及促進に取り組んでいるところです。
このため、今年度、県内の推進団体や企業と連携し、レノファ山口のホームゲームにおいてeスポーツを開催したところであり、子どもから大人まで幅広い年代の方が参加するなど、世代を問わずeスポーツの注目度が高いことが感じられました。
こうしたことから、eスポーツは、本県においても、スポーツ活動への参加者の裾野を拡大し、誘客を促進する力を十分に持っていると再認識したところであり、今後も普及促進に向けた取組を進めていくこととしています。
具体的には、レノファ山口のホームゲームのみならず、身近な地域でスポーツに親しめる地域スポーツフェスタ等において体験会を開催するなど、多様な場でeスポーツに触れる機会を設けることにより、機運の醸成や県全体への普及促進に取り組んでまいります。
また、こうした体験会等を、民間事業者と共同して開催することを通じて、eスポーツの普及に積極的な地域の人材を掘り起こしながら、全県的な普及に向けた推進団体の設立につなげるなど、県内全域でeスポーツを根付かせる取組を進めていきたいと考えています。
さらに、eスポーツイベントの開催を通じてスポーツへの関心を高め、参加促進を図る市町や地域のスポーツクラブの動きも出始めており、スポーツイベントに対する既存の補助事業等を活用しながら、こうした先進的な取組も支援していきます。
県としては、今後とも、スポーツの裾野を広げるとともに、本県の交流人口の拡大や地域の活性化にもつながるよう、eスポーツの普及促進に取り組んでまいります。

2 災害弱者の支援について

 平成25年に災害対策基本法が改正され、災害弱者のリスト作りが義務化されたが、個別の避難計画策定は義務とはならず、策定済の自治体は現在も1割強となっており、誰が誰の支援を担うのかという課題が残されたままである。
 災害時の避難者及び災害弱者の支援は、一義的には各市町が行うことは承知しているが、避難計画等の内容や人的、物的制限から、各市町での支援方法や内容には差があり、同程度の災害においても同様の支援ができない状況にある。
 そこで、県としてどの地域でどのような災害が起こったとしても、各市町が避難者及び災害弱者に対して統一した基準でしっかりとした支援を行うことができるよう、各市町とこれまで以上に緊密に連携をとり、それぞれの現状に合わせて情報提供や支援を行う必要があると考える。
 各市町の一義的責任と言わず、本県が災害時支援の先進的な自治体となり、「災害弱者の犠牲者をゼロにする」、その実現に向けて県のリーダーシップを期待している。
 今後、災害時における災害弱者支援について、どのように取り組むのか、所見を伺う。

答弁 部長
 災害弱者の支援についてのお尋ねにお答えします。
 災害から命を守るためには、適切なタイミングで確実に避難することが何よりも重要であることから、特に、お示しの災害弱者の避難については、支援体制をしっかりと構築しておく必要があります。
 このため、県では、避難行動や避難生活のために配慮を必要とする方への支援策をとりまとめた「要配慮者支援マニュアル策定ガイドライン」を作成し、市町に対し、地域の実情等を踏まえた具体的な取組を要請してまいりました。
 各市町においては、このガイドラインに沿って、対象者の名簿の作成や、誰がどのように避難を支援するのかを定めた個別計画の策定など、避難支援や安否確認の体制整備に取り組んでいるところです。
 また、避難所に関しても、地域住民が市町や避難所となる施設の管理者と話し合い、妊産婦などにも配慮した避難所のレイアウトや生活ルール等を予め取り決めておく、地域独自の「避難所運営の手引き」の作成を促進しています。
 こうした取組に加え、県内14の福祉団体と協定を締結し、市町による福祉避難所の指定への協力体制や、広域的な福祉人材等の派遣体制を整えており、今後は、この協定に基づき、市町と連携をして、福祉避難所の充実にも努めていくこととしています。
 さらに、近年の災害状況を踏まえ、県として住民の避難に一層関わっていく必要があると考え、今年度からは、市町と一体となって、災害リスクの高い地域を対象に、住民自らが近隣の高齢者等にも自発的に避難を呼びかけ、一緒になって避難するための体制づくりを推進しているところです。
 県としては、今後とも、市町や関係機関等との緊密な連携の下、災害時における全ての方の「逃げ遅れゼロ」の実現を目指し、災害弱者の避難支援にしっかりと取り組んでまいります。

3 官民データの活用推進について

 今、社会は、IoTの活用により様々なモノがつながる第4次産業革命を迎え、医療や購買情報など、様々なビッグデータが生まれ蓄積されている。
 ビッグデータの活用は、生産性の向上や新たな需要の掘り起こしにつながり、経済成長や地域の課題解決など様々な分野での活用が期待されており、このためにも、過疎地等の県民に配慮したICT環境整備に加え、またパーソナルデータ流通に対する不安を払拭するための環境整備も必要である。
 こうした中、公的機関と民間企業が保有するビッグデータを誰もが活用できるようにする「官民データ活用推進基本法」が施行され、県では、官民データの利活用の方向性をまとめた「官民データ活用推進計画」の素案が示され、オープンデータのポータルサイトを開設するなど、官民データの利活用の推進に向けた環境整備を着実に進めようとしている。
 全国知事会の情報化推進プロジェクトチームのリーダーに就任した知事を先頭に、本県の抱える様々な課題を官民データの活用によりスピード感を持って解決していただきたいが、地域課題の解決や県内経済の活性化に向け、今後、官民データの円滑な活用と利用環境の整備にどのように取り組まれるのか、所見を伺う。

答弁 部長
 官民データの活用推進についてのお尋ねにお答えします。
近年、AIやIoT等の情報通信技術の急速な進歩や高度化により、インターネット等を通じて、いわゆるビッグデータといわれる膨大なデータが発生しています。
 こうしたデータの効果的な活用は、地域課題の解決や経済の活性化等に繋がることから、国においては、「官民データ活用推進基本法」が施行され、県においても、データ活用のための積極的な取組が求められているところです。
 このため、県では、行政や民間の保有するデータの流通促進や利用環境の整備に関する施策を効果的に推進するため、お示しの「官民データ活用推進計画」を、今年度末を目途に策定し、官民データの活用に向け、取組を強化していくこととしています。
 具体的には、市町と共同で、行政が保有する様々なデータを統一フォーマットで提供する「オープンデータカタログサイト」を開設し、県民や事業者が利用しやすい環境を整備したところであり、今後、参加市町や掲載データの増加により、その内容の充実を図ってまいります。
 また、産業面での利用も重要であることから、民間企業等において、様々なデータを活用した事業化を促進するなど、産業面でのデータの活用事例の創出にも取り組みます。
 さらには、超高速ブロードバンドの整備促進など、データ活用のための情報通信基盤の整備を図るとともに、AI、IoT等の未来技術の利活用のための支援体制の整備等を進めるほか、行政手続きのオンライン化等による県民や事業者の利便性の向上にも取り組んでまいります。
 一方、データの活用には、サイバー攻撃や情報漏洩等への対策が不可欠であることから、セキュリティ対策や個人情報の適正な取扱いの確保も図っていきます。
 県としては、今後とも、地域課題の解決や県経済の活性化に向けて、市町や民間事業者等と連携し、官民データの活用推進に取り組んでまいります。

4 女性の県内定着に向けた魅力的な環境づくりについて

 本県は1985年以降、一貫して人口が減少しており、近年では若年層の転出超過、特に若年女性の転出超過が顕著である。
 若者の転出超過は本県に限らず、全国的な傾向であり、こうした中、県では様々な事業展開により、若者や女性の転出超過を減らす取組を行っているが、成果が上がっている事業がありながら、依然として厳しい状況が続いている。
 私はこれまでの取組を充実・強化することはもちろんであるが、視点を変えた取組も新たに必要と考えており、女性の定着やUターンを考えるに当たっては、就労・生活両面から、魅力的な環境であるかを考える必要があるのではないか。
 女性の県内定着に向けた取組を進めるに当たっては、これまでの結婚や妊娠、出産、子育ての取組などによる短期的な結果を求めるだけでなく、まず、男女共同参画や女性の活躍促進に長期的、重点的に官民一体となり取り組み、今以上に女性にとって魅力的な環境をつくっていくべきと考える。
 そこで、県では、女性の県内定着に向け、男女共同参画や女性の活躍促進の取組を充実し、女性にとって魅力的な環境づくりに今後どのように取り組まれるのか、所見を伺う。

答弁 部長
 女性の県内定着に向けた魅力的な環境づくりについてのお尋ねにお答えします。
 人口減少が進行する中、若い女性の県外流出に歯止めをかけるとともに、県外からも女性の移住を促進し、県内定着を図っていくためには、女性が就労や生活をする上で、魅力的な環境づくりを進めていくことが重要であると考えています。
 このため、県では、「やまぐち維新プラン」において、「女性が輝く地域社会の実現」を重点施策として掲げ、市町や関係団体等と連携しながら、男女共同参画の推進や女性の活躍促進に積極的に取り組んでいるところです。
 まず、男女共同参画の推進に向けては、性別による役割分担意識を解消し、県民の男女共同参画への理解を深めるため、毎年10月の推進月間を中心に、フォーラムの開催や各種マスメディアを活用した効果的な普及啓発を実施していきます。
 また、男女が協力して家庭を築いていくためには、男性の家事・育児への参画が重要であることから、夫婦が役割分担を考えるきっかけとする男女共同参画手帳を配布するほか、男性が家事の基礎的な方法を学ぶ講座を開催しています。
 次に、女性の活躍促進に向けては、女性管理職の登用を拡大するため、ロールモデルとなる女性管理職によるアドバイザー制度を創設し、他社の女性社員が管理職になるための相談支援や、セミナーで経営者に対し、女性登用の提言等を行っています。
 また、女性が働きやすい職場環境づくりを進めるため、女性のキャリアアップや雇用の継続を応援する企業を、「やまぐち女性の活躍推進事業者」として登録し、取組内容を広く紹介して推進事業者の拡大を図っていきます。
 さらに、女性がライフステージに応じて柔軟に働くことができるよう、勤務時間をフルタイムとパートタイムで選択できる制度や、有給休暇を時間単位で取得できる制度の導入を進めていきます。
 県としては、今後とも、女性が魅力を感じて県内への定着が進むよう、男女共同参画の推進や女性の活躍促進に積極的に取り組んでまいります。

5 県民の健康づくりについて

 身体機能の維持・向上は、自立した日常生活や社会生活を営む上で欠かせないことから、生涯にわたる身体活動や運動の実践に向けた取組を充実させる必要がある。
 県では、健幸アプリにおいて、2万ダウンロードを達成し、アプリと連携したイベントを展開するなど、積極的に県民意識の向上につなげていることを大いに評価する。
 しかしながら、青・壮年期の運動習慣のある者の割合が低いことや、男性に比べ女性の運動不足の割合が高いことなど、年代や性別による身体活動量の差が存在する。
 県民全員が参加する健康づくりに向けては、全県的な機運が高まっているこの機会を捉え、これまでの取組成果も活かし、対象とする年代や性別に応じたきめ細かな意識啓発やイベントの開催を通じた情報発信などの効果的な取組や、日常生活での運動の習慣化のきっかけになる機会の提供、さらには、県民の主体的な健康づくりにつながる環境づくりなどの取組をさらに充実させる必要があると考える。
 そして、こうした取組を通じ、一人でも多くの県民が日常的な身体活動量を増加させ、いつまでも健康で元気に活躍できる社会を実現していただきたい。
 そこで、県では、健康寿命の一層の延伸に向け、運動等を通じた県民の健康づくりに今後どのように取り組まれるのか、所見を伺う。

答弁 知事
 森繁議員の御質問のうち、私からは県民の健康づくりについてのお尋ねにお答えします。
 私は、人生100年時代と言われている中、県民誰もが生涯を通じて健康に暮らし、元気で生き生きと活躍できる社会を実現するためには、健康寿命の延伸に向けて、健康づくり対策を充実させていくことが、極めて重要と考えています。
 このため、「やまぐち維新プラン」に掲げるプロジェクトとして、「県民一斉健康づくり」に幅広く取り組んでおり、健康づくりのツールとして開発したやまぐち健幸アプリのダウンロード数が目標を上回るペースで2万件を超えるなど、県民の意識も徐々に高まってきているところです。
 その一方で、お示しのとおり、働き盛りの青・壮年期や女性の運動不足の割合が高いことなどの課題もあることから、将来の生活習慣病の発症を予防するために、日頃から運動に取り組むよう働きかけることが必要です。
 まず、青・壮年期の運動習慣の定着を図るため、事業所を対象とした健康経営企業認定制度を推進するとともに、ウォーキング通勤を促すキャンペーンの展開や、職場での積極的な階段利用を推奨することなどにより、運動に対する意識啓発と組織的な健康づくりの促進に努めています。
 また、これから運動に取り組む女性にも参考となるよう、アプリやホームページを活用し、健康関連イベントの情報に加えて、県と協定を結んだミズノの協力を得て作成したストレッチ体操やウォーキング方法の動画を配信するなど、効果的な情報発信に取り組んでまいります。
 さらに、より多くの方に健康づくりに参加していただけるよう、今年10月に、企業・団体がチームで歩数を競い合う「健幸チャレンジ月間」を初めて開催したところ、132チーム、約3千人の参加があったことから、来年度も参加者の拡大を図り、健康づくりの輪をさらに広げてまいります。
 私は、こうした取組を通じ、県民の運動習慣を定着させ、健康で元気に活躍できる社会の実現に向け、市町や民間企業等と連携しながら、県民総参加による健康づくりの推進に全力で取り組んでまいります。
 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。

6 介護ロボットの導入と利活用について

 高齢者が要介護状態になっても、住み慣れた地域で安心して暮らせる、持続可能な介護提供体制を確保することが重要で、とりわけ人材の確保対策の充実が急務である。
 県ではこれまで様々な対策に取り組まれているが、介護職員の需要に追い付かない状況にあり、現状を打破するため、新たな視点から人材確保対策に取り組む必要があり、介護ロボットの導入や利活用が、その手段の一つになると考える。
 介護業務を支援するロボットは、介護職員の負担を軽減し、要介護者の自立を支援する口ボットは、QOLやケアの質を向上させる。こうした取組を通じて働きやすい環境を整えることが、介護業界のイメージも向上させ、新たな人材の参入や離職した人材の復職などにつながると思う。
 国においては、介護ロボットの導入促進や現場ニーズを踏まえた開発支援の取組を加速化している。
 県では、今年度介護ロボットの導入支援を開始しているが、国の動きとも連携し、介護施設での導入につながる効果的な普及啓発など、さらに取り組みを充実させる必要があると考える。また、導入した施設の活用方法等の共有や、利用者ニーズの開発者等へのフィードバックなどを行い、これまでの取組成果も活かした、さらなる導入の拡大や効果的な利活用につなげていただきたいと思う。
 県では今後、持続可能な介護提供体制の確保に向け、介護ロボットの導入と利活用にどのように取り組まれるのか、所見を伺う。

答弁 部長
 介護ロボットの導入と利活用についてのお尋ねにお答えします。
 高齢化が進行し、要介護者の一層の増加が見込まれる中、高齢者一人ひとりの状態に応じた、質の高い介護サービスを安定的に提供していくためには、その要となる介護人材の確保が重要です。
 本県においても、労働力人口の減少が進む中、介護現場における人材確保は喫緊の課題であり、労働環境の改善につながる介護ロボットの導入は、介護職員の確保に大きな効果があると考えています。
 このため、県では、現場のニーズを踏まえた介護ロボットの導入促進や、効果的な活用方法の普及に取り組んでいるところです。
 まず、導入促進については、先進的な介護ロボットを導入する介護事業所を支援するため、お示しのとおり、今年度、助成制度を創設し、16施設で48台分の助成を行ったところです。
 助成により導入した機器には、ベッドから車椅子等への移乗を補助するものや、睡眠時の利用者の心拍数や体の位置を把握するセンサーなどがあり、事業者からは、職員の心身の負担軽減や、事故防止に効果があるとの報告を受けています。
 次に、効果的な活用方法の普及に向けては、導入効果を広く周知するため、助成を受けた事業者に対し、導入に伴う改善状況などの調査を行い、県のウェブサイトで活用事例として公表するほか、会議等の機会を通じて関係団体に紹介するなど、情報の共有を行うこととしています。
 また、こうした情報を、県内のリハビリ専門職や介護用具販売事業者などで構成する、介護ロボットの開発提案を行う協議会に提供することにより、国が進める研究開発に、介護職員や利用者のニーズが反映されるよう努めてまいります。
 さらに、実際に介護ロボットに触れることによって、介護事業者の関心の高まりが期待できることから、国の事業を活用し、介護ロボットの体験展示や先進的に取り組んでいる事業者による講演などを行い、導入に向けた機運の醸成を図っているところです。
 県としましては、介護提供体制を支える人材の確保に向け、介護ロボットの開発や普及を図る国の動きとも連携し、介護ロボットの導入と利活用の促進に積極的に取り組んでまいります。

1 平成のその先の時代に向けた山口県の人づくりについて

 人口減少が進み、地域経済が縮小する中、地域の活力を創り出す、未来を担う人づくりは重要な課題である。
 県では、「やまぐち未来維新塾」の開催など、将来を支える若者たちの郷土への誇りと愛着を高め、地域が必要とする人材の輩出・育成や、コミュニティ・スクールを核とし、社会総がかりで子どもの学びや育ちを支援する体制の構築などを進めており、これまでの取組を高く評価している。
 今後、ますます加速が見込まれる様々な社会の変化に対応し、積極的にチャンスを見出し、それを活用し、活躍できるよう、必要な資質、能力を兼ね備えた人づくりを進めていかなければならない。「人づくり」は「地域づくり」であり、「活力みなぎる山口県」を実現していく未来への懸け橋であると思う。
 そこで、「人生100年時代」や「Society5.0」など、平成のその先の新たな時代を生き抜くため、今後どのような人材を育成していこうと考えているのか、また、これまで進めてきた明治150年に向けた人材育成の成果を活かし、本県ならではの人づくりに、どのように取り組んでいくのか所見を伺う。

答弁 知事
 森繁議員の御質問のうち、私からは、平成のその先の時代に向けた山口県の人づくりについてのお尋ねにお答えします。
 人口減少社会の進行や、健康寿命の延伸による「人生100年時代」の到来、AI、IoT等の第4次産業革命の進展による超スマート社会「Society5.0」の実現など、今後、産業構造、生活環境は大きく変化をし、これまで私達が経験したことのない時代を迎えることが予想されます。
 これからの山口県を担っていく若者は、こうした、将来を予測することが困難な時代の中で、自らの未来を切り拓いていかなければなりません。
 このため、私は、県としても、時代の変化に対応しながら、未知なる課題に対して、自らが考え判断し、主体的に行動していく力を身につけた人材を育成していくことが必要だと考えています。
 明治150年プロジェクトにおいても、こうした考えの下、人材育成を大きな柱として掲げ、「やまぐち未来維新塾」や「若者国際シンポジウム」など、若者が、明治維新を成し遂げた、ふるさと山口県に誇りを持ち、先人達の「志」と「行動力」を学び、それを自らのものとするための取組を進めてきました。
 新たな時代に向けて、これから取り組む人づくりにおいては、こうした山口県らしい取組の成果を発展させながら、「山口県ならではの人づくり」を展開していきたいと考えており、来年度は、本県が今後取り組むべき人づくりの指針となる推進方針を策定します。
 策定に向けては、まず、全国で活躍する教育界、経済界など幅広い分野の有識者との懇話会を開催し、新たな時代に必要となる資質や能力などについて、意見や提言を伺うとともに、それを踏まえて、県内の産学公の有識者による連携会議で議論を重ねていきます。
 さらに、人づくりには、教育委員会との連携も重要であることから、総合教育会議で教育委員の意見を伺うとともに、私が委員を務める、国の「中央教育審議会」での審議内容や、安倍総理が主催する「教育再生実行会議」における提言なども取り入れ、新たな時代を見据えた推進方針を創り上げます。
 私は、現在に至る山口県を築いてきたのは人であり、これからの山口県を切り拓いていくのも人だと考えます。そして、本県の未来を切り拓く人づくりを進めていくことは、今を生きる我々の責務であると思っています。
 私は、山口県の将来を活力あるものとするため、新たな時代の県づくりを担う若者の育成に向けた取組を、全力で進めてまいります。
 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。

2 防災・減災対策の充実について
(1)道路防災や河川改修、土砂災害対策の強化について

 甚大な被害をもたらした平成30年7月豪雨は、県東部を中心に県民生活や経済活動に深刻な打撃を与えた。
 本県では平成21年7月豪雨以降、10年間で5回も豪雨による災害が発生している。
 近年、豪雨災害が頻発化・激甚化しており、国では、「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」により、集中的なインフラ整備に取り組むとされた。
 本県の来年度当初予算案並びに補正予算案では、防災・減災対策に資する事業費が大幅に増額となっており、県土の強靭化に資するインフラ整備を、最優先に思い切って前に進めるという知事の強い決意を感じた。
 そこで、災害に強い県づくりを進めるため、道路防災や河川改修、土砂災害対策の強化に今後どのように取り組むのか伺う。

答弁 部長
 防災・減災対策の充実についての2点のお尋ねにお答えします。
 まず、道路防災や河川改修、土砂災害対策の強化についてです。
 近年、気候変動に起因する記録的な集中豪雨等による災害が全国で頻発化・激甚化しており、本県でも、お示しのとおり、昨年の7月豪雨をはじめ、10年間で5回の豪雨による甚大な被害が発生しています。
 県としては、こうした災害から県民の生命・財産を守るためには、経済・生活を支える道路や、防災のための河川、砂防等、重要インフラの機能の維持・強化を推進し、被害の防止・最小化等を図ることが極めて重要であると認識しています。
 このため、県では、重要インフラの緊急点検の結果等も踏まえ、国による「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」の予算も活用しながら、今後起こりうる大規模な自然災害等に備えて、道路防災や河川改修、土砂災害対策を集中的に実施してまいります。
 具体的には、災害時に大きな役割を果たす緊急輸送道路等の法面対策や橋梁の耐震化などの道路防災、氾濫による危険性が特に高い区間における、河川内の立木伐採・土砂掘削や川幅の拡幅などの河川改修、土石流から避難所や避難路などを保全する砂防堰堤の整備などの土砂災害対策を、緊急性や事業効果の高い箇所から、重点的・計画的に進めていく考えです。
 県としては、県民の安心・安全の確保のため、引き続き、必要な予算を可能な限り確保したうえで、防災・減災対策の更なる充実強化に取り組んでまいります。

(2)土砂災害被害の防止に向けた取り組みについて

 昨年6月議会で、頻発化・激甚化する土砂災害被害の防止に向けて、ハード面はもとより、ソフト面における減災意識の啓発が大変重要であると訴えたが、わずか1週間後、平成30年7月豪雨が発生し、本県でも3名の方がお亡くなりになられるなど、甚大な被害が発生した。
本県は、土砂災害警戒区域等の指定数が他県に比べ非常に多いため、危険度や緊急 性の高い箇所から砂防施設の整備を進めるとともに、土砂災害警戒情報の提供や啓発活動の推進、市町による土砂災害ハザードマップの作成や配布といったソフト面の対策も合わせて行われてきた。
 私が被災地域を訪問した際には、「自分の住んでいる地域がレッドやイエローゾーンに指定されており、危険があることは理解していたが、避難勧告等が発令されても、心のどこかで自分の所は大丈夫と油断して避難行動を取らなかった」といった声も寄せられた。
 私は、県民一人ひとりが自分の事として、防災・減災を意識していただくとともに、それらの向上を図る取り組みについては、県や市町だけではなく、地域の住民が主体となるような形で進めていく必要があると考える。
 そこで、7月豪雨災害によって得られた新たな課題を踏まえ、土砂災害被害の防止に向け、住民への意識啓発といった取組をさらに推進していく必要があるかと考えるが、県は、今後どのように取り組まれるのか、所見を伺う。

答弁 部長
 次に、土砂災害被害の防止に向けた取り組みについてです。
本県は、地形的・地質的特性から、全国に比べて多くの土砂災害危険箇所を有しており、近年、甚大な土砂災害が発生しています。
 このため、お示しのとおり、これまでも、砂防堰堤の整備等のハード対策に加え、大雨時に住民が迅速かつ的確に避難できるよう、土砂災害警戒情報の発表や、出前講座をはじめとした普及啓発、特別警戒区域を明示した土砂災害ハザードマップの全戸配布など、ソフト対策に係る取組も着実に進めてきたところです。
 こうした中、平成30年7月豪雨の土石流により、3名の尊い命が失われるなど、甚大な被害が発生したことを踏まえ、今後の防災対策に活かすため、県防災会議の専門部会を活用して、住民の避難行動に係る課題について検証を進めた結果、自分の住んでいる地域の危険性を認識しているものの、避難場所を決めていない人や、「危ない」と感じても、避難行動をとっていない人が多い事例等が改めて確認されました。
 このため、県では、住民一人ひとりが適切な避難行動をとれるよう、市町が作成した土砂災害ハザードマップを活用して、住民自らが現地を確認し、避難場所や避難経路等を記載した自治会単位の防災マップを作成する取組を、市町と連携して支援することとし、必要となる経費を来年度当初予算にも計上したところです。
 また、様々な形で防災意識の啓発に努めるため、市町など関係機関と連携し、土砂災害ハザードマップを活用した要配慮者利用施設での避難訓練や、自治会等への出前講座に、より多くの住民が参加していただけるよう、引き続き、取組を進めてまいります。
 県としては、今後とも、土砂災害被害の防止に向け、市町などの関係機関と緊密に連携し、ハード対策はもとより、ソフト対策も含めた防災・減災対策を積極的に推進してまいります。

3 スポーツ革命期における本県の取り組みについて

 東京オリ・パラ等を契機に全国的にスポーツへの関心が高まる中、本県においても、スポーツ推進計画に基づき、交流人口の拡大や地域の活性化に繋がる施策を一層強力に推進しなければならない。
 従来のスポーツは、実際の、身体による運動を指していたが、デジタルテクノロジーの進化や競技形態の多様化により、スポーツの概念は拡大の一途である。
 例えば、BMX等の「都市型スポーツ」では、昨年の「FISE広島」でも8万6千人もの集客があり、電子上で行われる競技性の高いゲームである「eスポーツ」は、全世界の競技人口が1億人以上と、爆発的な人気である。
 そこで、「都市型スポーツ」や「eスポーツ」が関心を集め、「スポーツ革命期」ともいえる新たな動きの中、交流人口の拡大と地域活性化の実現に向けて、従来のスポーツを中心とした取組を着実に推進しながら、「新たなスポーツ」の活用も図っていく必要があると考えるが、ご所見を伺う。

答弁 部長
 スポーツ革命期における本県の取り組みについてのお尋ねにお答えします。
 来年の東京オリンピック・パラリンピックや、今年秋のラグビーワールドカップの開催を間近に控え、全国的にスポーツに対する関心が高まりをみせています。
 こうした中、お示しのとおり、東京オリンピックの新種目に追加されたBMXなどの「都市型スポーツ」や、電子上のゲーム競技である「eスポーツ」の大会が全国各地で開催されるなど、新分野のスポーツが注目を集め、集客面でも大きな力を発揮しています。
 県においても、昨年、山口ゆめ花博の会場において、サイクルスポーツに関心を持っていただけるよう、アクロバティックなBMXショーを開催したところ、子供から大人まで、幅広い年齢層の多くの観客が集まり、関心の高さが感じられたところです。
 こうしたことから、新分野のスポーツは、従来のスポーツに関心が薄い層や若者へも訴求力が高く、スポーツ活動への参加者の裾野を拡大するとともに、誘客の促進にも活用できるものと考えています。
 このため、県では、昨年改定したスポーツ推進計画において、従来のスポーツの振興に加え、新分野のスポーツを、交流人口の拡大と地域の活性化に向けた取組の一つとして新たに位置づけたところであり、まずは、機運の醸成や県全体への普及に取り組んでいくこととしています。
 具体的には、レノファ山口のホームゲームや、県内各地で開催される従来のスポーツイベントなどにおいて、「eスポーツ」やBMXなどのデモンストレーションや体験会を併せて開催し、訴求力が高い、新分野のスポーツの県民へのスムーズな浸透を図っていきます。
 県としては、今後とも、従来のスポーツとの相乗効果が発揮され、スポーツを通じた本県の交流人口の拡大や地域の活性化につながるよう、新分野のスポーツの活用に積極的に取り組んでまいります。

4 中小企業における事業承継の促進について

 高齢化社会の急速な進展により、企業が経営を継続する上で、円滑な事業承継がますます大きな鍵となっている。
 大量廃業の危機が目の前に迫る中、国においては、「事業承継5カ年計画」を策定し、事業承継ニーズの掘り起こしから後継者マッチングに至るまで切れ目ない支援に取り組んでいる。
 先月から、当事者意識の醸成や支援機関の連携強化を目指す事業承継イベントが全国展開されており、会場は盛況で、当事者意識も大きく変化している。今後もしっかりと意識醸成を進めていかなければならない。
 さらに、今年度から非上場株式の相続税・贈与税の納税猶予制度が拡充され、来年度から個人事業主についても事業承継税制が創設され、具体的な承継のインセンティブとなる。
 県としても、こうした国の動向を踏まえ、事業承継の促進に向けた取組を強化すべきであると考えるが、これまでの取組成果やそこから見えてきた課題、本県の特徴などを踏まえた、より実効性のある取組としていただきたい。
 そこで尋ねる。地域経済の活性化に向け、県では、中小企業における事業承継の促進にどのように取り組んでいくのか、所見を伺う。

答弁 部長
 中小企業における事業承継の促進についてのお尋ねにお答えします。
 経営者の高齢化が進み、後継者不在率が全国でワースト2位とされる本県において、中小企業・小規模事業者の円滑な事業承継を促進することは喫緊の課題です。
 県では、これまで、やまぐち産業振興財団の「事業引継ぎ支援センター」を中心に、1,600件を超える集中的な対面ヒアリング等を実施しており、事業承継への早急な着手の必要性など、徐々に意識啓発が進み、具体的な承継計画の策定にもつながっています。
 こうした中、とりわけ親族への承継を希望する事業者の割合が高い本県においては、多くの事業者が、後継者不在の現実に直面しており、承継の選択の幅を広げる取組を進めていく必要があります。
 このため、来年度は、親族等への承継支援に加え、新たに創業を希望する第三者も後継者候補として選択できるよう、「継業」という考え方を採り入れ、後継者不在事業者と創業希望者双方への支援を、切れ目なく一体的に進めることとしています。
 具体的には、産業振興財団に「創業・事業承継総合サポートセンター」を設置し、これまでの承継コーディネータと、新たに配置する創業コーディネータが連携して支援する体制を整備します。
 また、AIを活用し、県内事業者と全国の創業希望者とをつなぐ県独自のマッチングサイトを構築するとともに、必要に応じてコーディネータがネット面談や個別面談をサポートするなど、承継の実現までを一貫して支援します。
 併せて、個別企業の事情に精通する税理士・県税理士会と連携し、身近な成功事例等を紹介する冊子の作成やセミナー等を通じ、多様な選択肢や事業承継税制等について、広く啓発していくこととしています。
 県としましては、今後とも、関係機関と緊密に連携しながら、中小企業の円滑な事業承継の促進にしっかりと取り組んでまいります。

5 交番・駐在所に勤務する警察官の安全対策について

 昨年から全国で発生している警察官の襲撃事件を踏まえ、交番・駐在所に勤務する警察官の安全対策が必要と考えるところ、その対策への取組について、県警本部長のご所見を伺う。

答弁 警察本部長
 交番・駐在所に勤務する警察官の安全対策についてお答えいたします。
議員お示しのとおり、交番・駐在所は、地域住民にとって身近な存在で、気軽に立ち寄れる場所であるべきであり、県警察においても地域の生活安全センターと位置づけております。
 ところで、昨年以降、富山市、仙台市で交番・駐在所への襲撃事件が発生しましたが、この生活安全センターが犯罪者に脆弱であれば、地域住民の信頼は得られないと考えているところであり、県警察におきましても、その開放性をできる限り維持しながらも、交番等のセキュリティを高める対策に取り組んでいるところであります。
 具体的には、「単独勤務の縮減」、「資機材の徹底した有効利用」、「訓練の強化」を3つの大きな柱として取り組んでおります。
 まず、交番等において一人で勤務、いわゆる単独勤務ですが、これをしていますと、襲撃される可能性が高まると考えられますので、単独勤務の縮減に取り組んでいます。つまり、警察官の勤務指定を工夫することにより、交番においては、通常、警察官が一人で勤務することがないような体制をとるようにしております。駐在所についても、近隣の交番・駐在所と合同で警らを行うようにするなどして、駐在所で、単独勤務する時間ができる限り少なくするようにしております。
   次に、資機材の徹底した有効利用につきましては、耐刃防護衣を地域警察官は常時着用することとしたうえで、楯や刺股といった受傷事故防止用の資器材が直ちに使用できる位置に置いているかどうかについて点検をしております。
 また、セキュリティを高めるために、必要な装備や設備については、順次、整備・改修を進めております。
 最後に、訓練の強化につきましては、これまでも不意の攻撃に対する訓練を行っておりましたが、現在、すべての交番等において、襲撃事件を想定して、犯人を撃退し拳銃を奪われないようにするための訓練を行っており、その訓練には、そこで勤務する警察官全員が参加しております。
 なお、こうした一連の対策の根底には、普通の市民には丁寧に、しかし、普通の市民を装ってやってくる襲撃者の攻撃は撃退できるよう、すべての地域警察官が常に緊張感をもって勤務することであります。このため、本部や警察署の幹部が、現場の巡回を行って、その緊張感の維持、涵養に努めております。
県警察としましては、今後とも、今申し上げたような対策を確実に推進しまして、 交番・駐在所が一般の市民にはできる限り開かれた場所でありながらも、他方で、セキュリティを高めるという二律背反的な課題に的確に取り組んでまいります。

1 土砂災害被害の防止に向けた取組について

本県は土砂災害危険箇所が多いため、土砂災害防止施設の整備率は24%と低い水準にあり、整備率を上げていく必要がある。県では、これまでも、危険度や緊急性の高い箇所から重点的・計画的に対策を実施され、予算確保を国に要望されているが、引き続き整備率を上げるための取組を少しでも前に進めて頂きたいと考える。
一方、現実として、危険箇所の整備率を短期間で向上させることは困難であることから、災害発生時の人的被害を最小限に食い止めるためには、県民への減災に対する啓発活動が特に重要であると考える。
全国各地で毎年のように土砂災害被害が発生しているにもかかわらず、家族での避難準備や避難経路の確認等もほとんどの方ができておらず、全戸配布されたハザードマップはどこにあるかわからないという方が圧倒的に多い。
これまでも県や各市町は、様々な形で防災意識の啓発に努めてきたが、県民一人ひとりが自分事として意識するため、土砂災害に対する意識の向上と正しい知識の普及がより一層重要であると強く感じる。
そこで、土砂災害被害の防止を図る観点から、ハード面における施設整備の促進はもとより、ソフト面における減災意識の啓発について、今後どのように取り組まれるのか、所見を伺う。

答弁 部長
 土砂災害被害の防止に向けた取組についてのお尋ねにお答えします。
本県は、地形的・地質的特性から多くの土砂災害危険箇所を有しており、平成21年、25年、26年と近年も甚大な土砂災害が頻発しています。
このため、県では、これまでも、砂防堰堤などの土砂災害防止施設の整備と併せ、大雨時に住民が迅速かつ的確に避難できるよう、土砂災害特別警戒区域の指定や、土砂災害警戒情報の発表、出前講座をはじめとした普及啓発など、土砂災害対策を着実に進めてきたところです。
 こうした中、お示しのとおり、施設の整備率が未だ低い水準にあることや、土砂災害ハザードマップが活用されず、避難準備や避難経路の確認ができていない事例等も見受けられることから、更なる施設の整備はもとより、住民の土砂災害に対する意識の向上と正しい知識の普及がより一層重要であると認識しています。
 このため、土砂災害防止施設の整備については、可能な限り予算確保に努め、近年災害が発生した箇所、要配慮者利用施設や避難所が立地する箇所など、引き続き、危険性や緊急性の高い箇所から、重点的・計画的に進めてまいります。
 また、様々な形で防災意識の啓発に努めるため、市町などの関係機関と連携し、土砂災害ハザードマップを活用した要配慮者利用施設での避難訓練や、小学校への出前授業、自治会等への出前講座に、より多くの住民の皆様が参加して頂けるよう、一層充実していくこととしています。
 また、市町が作成したハザードマップを活用して、住民自らが現地を確認し、避難場所や避難経路等を記載した自治会単位の防災マップを作成する取組について、市町と連携して支援するなど、住民一人ひとりが適切な避難行動がとれるよう、防災意識の醸成を図っていく考えです。
 県としては、今後とも、県民の安心・安全の確保に向け、市町などの関係機関と緊密に連携し、ハード・ソフト両面から総合的な土砂災害対策を推進してまいります。


2 介護人材の確保について
 本年3月に策定された「第六次やまぐち高齢者プラン」によると、本県で介護が必要となる人は、2025年度に10万1千人になると推計され、一方で、介護人材は3,709人の不足が見込まれている。
全国でも介護職員数が需要に追いつかないのは、少子高齢化により生産年齢人口が減少していることや、介護職の離職率が他の職種に比べて高いことも要因の一つである。
政府も人材確保のための「新規参入促進」「離職介護人材の呼び戻し」「離職防止・定着促進」の3つの柱でできた対策を打ち出しており、私もこうした視点での取組が重要であると考える。
現在、県においても、この方向性に沿った取組が進められていると思うが、2025年に向けては、さらなる取組の強化が必要と考える。
そこで、県は、2025年問題に対処するため介護人材の確保について、今後どのように取り組んでいくのか所見を伺う。

答弁 知事
 森繁議員の御質問のうち、私からは介護人材の確保についてのお尋ねにお答えします。
 高齢化が進行し、要介護者の一層の増加が見込まれる中、個々の高齢者の状態に応じた、質の高い介護サービスを安定的に提供していくには、その要となる介護人材の確保が極めて重要です。
 このため、私は、現在策定を進めている「やまぐち維新プラン」において、「生活維新」を実現するための重点施策として、「介護提供体制の充実」を位置づけ、お示しのあった3つの視点を踏まえ、2025年を見据えた介護人材確保に取り組むこととしています。
 具体的には、まず「新規参入促進」に向け、小・中・高校生を対象とした介護現場の体験や、若手職員が介護の魅力を伝えるコンテストの開催、介護入門研修を通じた中高年齢者の就業促進など、介護の魅力の発信と多様な人材の参入促進に、積極的に取り組んでいます。
 本年度は、これまでの取組に加え、高校生・大学生等の新規学卒者の確保対策を強化するため、新たに「福祉のしごとインターンシップ事業」を創設し、希望する施設での実践的な業務体験を通じて、介護職場への就職を促進することとしています。
 次に、「離職介護人材の呼び戻し」については、離職時の届出制度の活用により、潜在的な有資格者を把握するとともに、復職希望者に対する準備資金の貸与や、研修機会の提供等を行っており、今後ともニーズに応じたきめ細かな支援により、再就職者の増加を図ることとしています。
 次に、「離職防止・定着促進」については、本年度、人材育成等に積極的に取り組む介護サービス事業所を、県が認証する「やまぐち働きやすい介護職場宣言制度」を創設したところであり、職員がやりがいをもって働き続けられる職場となるよう、事業所の主体的な取組を促進してまいります。
 特に、若手職員の活躍は、職場の活力となることから、仕事に対する意欲向上と、同期や先輩職員とのネットワークづくりを目的として開催している「合同入職式」には、私が毎回出席して、参加者を激励しており、引き続き、先頭に立って、若手職員の定着に取り組んでまいります。
 私は、今後とも、市町や関係団体等と連携しながら、県民誰もが、将来に希望を持ち、安心して暮らせる県づくりに向け、介護人材の確保に積極的に取り組んでまいります。
 その他の御質問につきましては、関係参与員よりお答え申し上げます。


3 保育人材の確保及び保育の質の向上について
①保育所の待機児童の増加が社会問題となっており、県内でも待機児童が発生している。
保育士確保は今後も継続して取り組むべき課題であり、新卒者の確保や離職者防止対策、潜在保育士の再就職支援など、市町と県が連携して一層取組を進める必要がある。
保育士の確保に向けてどのように取り組むのか伺う。
②放課後児童クラブの待機児童も全国的な問題である。平成27年度から小学校6年生まで対象児童が拡大し、ニーズに対し、施設整備や放課後児童支援員の確保が追い付いていない。特に、支援員の確保に各市町とも苦慮している。
 多様なニーズに応え積極的、継続的に取り組むべき課題と考える。支援員の確保に向けどのように取り組むのか伺う。
③県では、保育人材スキルアップ支援事業等による各種研修等を実施しているが、さらに質の高い保育を提供していくため、下松市の要望にもあるとおり、保育士や放課後児童支援員等を対象とした、研修機会の拡充を求める。
保育の質の向上にどのように取り組むのか、伺う。

答弁 部長
 保育人材の確保及び保育の質の向上についての3点のお尋ねにお答えします。
まず、保育士の確保についてです。
 保育ニーズが拡大する中、子育て家庭が安心して保育サービスを利用できるよう、保育士の確保が重要な課題となっています。
 このため、県では、市町や関係団体等と連携し、保育士の確保に向けて、新卒者の県内就職の促進や潜在保育士の再就職支援、離職防止等のための待遇改善など、総合的な対策を推進しているところです。
 まず、新卒者の県内就職の促進に向けては、今年度、新たに学生や保育所等が一堂に会する保育職進学・就職セミナーを実施したほか、保育士養成校を対象にメルマガによる就職情報の発信等に取り組むこととしています。
 また、潜在保育士の再就職支援に向けては、保育士バンクに配置したコーディネーターによる保育所と潜在保育士のマッチングや再就職支援研修などを行っています。
 さらに、待遇改善に向けては、昨年度、運営費に係る賃金改善の加算を拡充したところですが、依然として給与水準が低く、さらなる改善を国に要望してまいります。
 併せて、保育所への看護師等専門職の配置への支援等を通じ、保育士の負担軽減を図り、職場への定着を促進してまいります。
 次に、放課後児童支援員の確保についてです。
 放課後児童クラブでは、児童の対象年齢の拡大等により利用ニーズが高まっており、クラブで育成支援を担う放課後児童支援員の確保が大きな課題となっています。
 この支援員については、平成27年度から資格取得のための研修が義務付けられたことから、県では、毎年、県内3か所で研修を実施し、資格取得を積極的に進めています。
 また、待遇面が課題であることから、市町に対し、昨年度創設された、経験等に応じて賃金改善を図る国の補助制度の活用を働きかけています。
次に、保育の質の向上についてです。
 子どもたちの育ちをめぐる環境が大きく変化する中、多様化する保育ニーズに的確に対応していくためには、保育の質の向上を図っていくことが重要です。
 このため、県では、リーダー的職員の育成を図るキャリアアップ研修の実施回数や定員を拡大するなど、研修機会の充実を図っています。
また、新たに、保育施設における事故防止強化に向けた研修を行うほか、引き続き、保育士や地域の子育て支援を担う人材等を対象に、幅広い研修事業を実施し、資質や専門性の向上を図ってまいります。
 県としましては、今後とも、こうした取組を通じて、市町や関係団体等と連携しながら、保育人材の確保と保育の質の向上に積極的に取り組んでまいります。


4 国の米政策改革への対応について
 国による生産数量目標の配分は、経営感覚あふれる農業経営体を育成し、自らの経営判断に基づき作物を選択できる環境を整備して農業の成長産業化を図ることが重要であるとして廃止され、併せて米の直接支払交付金も廃止された。
政策転換を迎え、生産者は何をどのくらい作ればいいのか不安を抱えながら今後の方向性を模索しており、不安を取り除くことが求められている。
このため、需要のある作物を選択していくことが第一に必要なことを県が示し、その上で生産体制の強化に努め、本県農業を発展させなければならないと考える。
米については、多くの産地がブランド米など高価格帯の米生産に力を入れているが、中食・外食業者は値ごろ感を求めており、ミスマッチがある。
小麦も同様、需要がありながら供給が追い付いていない。
需要のあるものを選択し、生産することで生産者の不安は生産意欲に変わっていくことから、今ある需要を示すとともに、生産強化に励むことが必要である。
県は、国の米政策改革への対応について、どのように取り組んでいかれるのか所見を伺う。

答弁 部長
 国の米政策改革への対応についてのお尋ねにお答えします。
水田が耕地面積の8割を占める本県においては、米と畑作物を組み合わせた、需要に基づく生産が重要であることから、卸売業者等と収穫前に契約する「結びつき米」の取組や、製粉業者等と連携したパン用小麦の生産拡大などを進めてきたところです。
 この結果、平成28年産米の事前契約比率が約53%と全国3位になるとともに、酒造組合の要望を満たす酒米の生産拡大を実現するなど、需要に応える生産が進んでいます。
 しかしながら、大豆、タマネギをはじめ多くの品目で、市場から供給量の拡大等を求められていることから、需要に的確に対応する取組を、一層推進することが必要です。
 このため、お示しのような、国の政策転換による生産者の不安を払しょくし、安心して生産に取り組めるよう、作物ごとの需要情報をきめ細かく提供するとともに、需要のある作物の生産体制を強化することとしています。
 具体的には、まず、需要情報の提供について、県とJAグループ等で構成する地域農業戦略推進協議会において、本年度から、国による米の生産数量目標に代わり、県産米の需要動向等に基づく生産の目安と、麦や大豆、野菜など需要のある品目の生産目標を、生産者へ提示しているところです。
 とりわけ、量販店等から強い要望があるキャベツなどの品目については、需要が確実に生産につながるよう、新たに生産者を交えた協議の場を設け、消費者ニーズ等を迅速に生産現場にフィードバックし、生産意欲を喚起していきます。
 次に、生産体制の強化については、米の契約栽培を一層拡大するため、回転寿司チェーンから評価の高い新品種「恋の予感」の作付拡大や、養鶏農家から確実な需要のある飼料用米の多収性品種への転換など、用途別の需要に的確に対応してまいります。
 また、ニーズが高まっている加工・業務用野菜など、水田における畑作物の生産拡大に向け、水田高機能化等による排水対策を進め、集落営農法人を中心に、省力化に必要な機械の導入等を支援します。
 県としては、JAグループや流通加工業者等と緊密に連携しながら、国の米政策改革に的確に対応し、本県農業の発展に向け、需要に応じた生産の強化に、積極的に取り組んでまいります。


5 がん教育の取組について
 成人向けのがんに対する正しい知識の普及啓発の充実・強化以上に、子どもたちへの普及啓発に力を入れて取り組み、がん教育先進県をめざすべきだが、がん教育に特化した取組を行っている公立学校の割合は非常に低く、どう伸ばすかが課題であり、尋ねる。
 公立学校において、がん教育を実施する割合を増やしていくために、どのように取り組まれるのか、所見を伺う。
また、がん教育の推進においては、その内容の充実も重要であり、がん医療に携わる医師やがん経験者等が直接知識や経験を伝えることで、内容の充実を図っていくことが必要と考えており、尋ねる。
 がん教育の内容充実のため、専門職種等との連携にどのように取り組まれるのか、所見を伺う。

答弁 教育長
 がん教育の取組についての2点のお尋ねにお答えします。
まず、公立学校において、がん教育を実施する割合を増やす取組についてです。
がん教育は、健康教育の一環として行われるものであり、その推進に当たっては、児童生徒が、がんそのものの理解やがん患者に対する正しい認識を深め、自他の健康と命の大切さについて、主体的に考えることができるようにすることが重要です。
 このため、県教委では、各学校で行われる保健体育科等を中心とした、がんに対する正しい知識、理解等の指導に加え、学校医、がん経験者等による講話の実施や文部科学省等が作成した教材等の活用を推進することにより、がん教育の充実に努めてまいりました。
 こうした中、平成28年に、「がん対策基本法」が改正され、「がんに関する教育の推進」が盛り込まれたことを踏まえ、県教委では、昨年7月に、学校におけるがん教育の実践に向けて、その必要性や具体的な指導内容・留意点、がん診療連携拠点病院等との連携方法などをまとめた資料「学校におけるがん教育の推進のために」を作成し、全ての公立学校に配付しました。
 また、本年3月に県が策定した「第3期山口県がん対策推進計画」に、学校におけるがん教育の推進が位置付けられたことを踏まえ、その取組の充実に努めているところです。
 こうした取組により、公立小・中・高等学校のうち、保健体育科の授業以外でがん教育に取り組む学校の割合は、平成28年度の14.9%から、平成29年度は19.5%へ増加するなど、一定の成果が見られたところですが、お示しのように、今後もさらに伸ばしていく必要があると考えており、引き続き、校長研修会や市町教委主管課長会議をはじめ、各種研修会等を通じて、学校の取組を促進してまいります。
 次に、専門職種等との連携についてですが、現在は、学校医やがん経験者、行政職員等との連携が中心であり、専門職種であるがん診療連携拠点病院のがん医療に直接携わる医師等を外部講師として活用することが課題と考えています。
 このため、今後は、資料「学校におけるがん教育推進のために」に基づき、専門職種等との連携を強化するとともに、その活用に当たっては、健康福祉部等とも連携し、学校の取組を支援してまいります。
 県教委といたしましては、学校の教育活動全体を通じた取組や専門職種等との連携が進むよう、市町教委や関係機関等と連携しながら、がん教育の充実を図ってまいります。


6 高齢ドライバーの交通事故防止のための環境づくりについて
 免許返納制度の一層の充実に向けてどの様に取り組まれるのか伺う。
認知機能検査待ちの平均日数が長期化している原因をどの様に認識し、今後その解消に向けてどのように取り組まれるのか伺う。

答弁 本部
 75歳以上の高齢ドライバーの交通事故防止のための環境づくりについてお答えいたします。
 本県における昨年の75歳以上の高齢ドライバーが運転免許保有者数に占める割合は9%ですが、75歳以上の高齢ドライバーによる交通事故死者数は16人で、全体の22%を占め、前者に比較して後者の割合が高くなっています。
 人口の高齢化が進む中、警察が関係機関、団体と連携して、この様な高齢ドライバーによる交通事故を防止するための環境を整えていくことは、重要であると認識しております。
 そこで、まず、運転免許証の自主返納につきましては、平成20年以降、本年5月末までに約22,000人の75歳以上の高齢ドライバーが自主返納されました。
 しかし、返納後の交通手段に不安を感じているために自主返納をためらう高齢ドライバーも多いのが実情ですので、やまぐち維新プランの素案には、生活交通の維持・活性化とありますが、このような交通手段の確保は地域全体で取り組む必要がある課題であると認識しております。
 この観点から、警察においては、関係機関、団体と連携して免許証返納後の交通手段の確保を進めているところであります。
 具体的には、本年5月末までに約230の運輸事業者のご協力が得られまして、県警察の発行する運転卒業者サポート手帳あるいは運転経歴証明書を提示すれば、1割の運賃割引などが得られるようになっております。
 また、県内には、70歳以上の高齢者などに、バス、タクシーの優待証利用券を交付する自治体や中山間地域でコミュニティバスなどを運行する自治体があります。そこで本年、すべての自治体に対し、免許証を返納した高齢ドライバーへの優遇措置の新設、拡充やコミュニティバスなどの運行エリアの拡大を要請したところであります。
 県警察といたしましては、引き続き、関係機関、団体と連携して、免許証を返納した高齢ドライバーの交通手段の確保に努めてまいります。
 次に、高齢ドライバーの認知機能検査の待ち日数の短縮化についてお答えします。
 まず、認知機能検査の平均待ち日数が長期化している原因は、昨年3月の改正道路交通法施行により、自動車教習所の負担が増大したことにあると認識しています。すなわち、法改正前は75歳以上の高齢ドライバーの免許証更新時の認知機能検査と高齢者講習は1日で行われていましたが、それらを2日に分けて行わざるを得なくなったこと。そして、一定の交通違反をした75歳以上の高齢ドライバーに、臨時に認知機能検査を受けることなどが義務付けられたことであります。
 そこで、本年5月1日以降全ての臨時認知機能検査を警察が行うようにしましたが、自動車教習所の十分な負担軽減には至っていないと考えております。そのため、現在、免許証の更新時の認知機能検査も警察において行うことができるような体制などについて検討を行っているところです。